1.5以降のVic3

 ver1.5正式版がリリースされて少し経ちましたが、開発日誌#102での今後の長期目標が面白かったので抜粋して感想です。本当に興味を引いたところだけ。

外交

新たな目標
  • 利益団体(IG)が外交に関与できるようにする。たとえば最近敵国に領土を奪われたら、その国との同盟を復讐心から軍IGが不同意とするようにするなど。
  • 外交的関心の宣言と維持を、世界的帝国を構築するうえでもっと挑戦的で見返りもあるものに変える。
未完の目標
  • 外国への投資と他国での建設(少なくとも同一市場にいる国に対しては)。
  • 外交プレイの最中に全面受け入れだけでなく、交渉を可能にする。
感想:IGが外交に無関心なのは気になっていました。これは面白くなりそう。ただ絶対に今より複雑になるし、プレイングも縛られそう。
外交的関心は宣言したらそれで終わりではなく、外交的駆け引きの一部として撤回するよう圧力をかけたり、また宣言すること自体が圧力として働いたりするようになるのでしょうか。

国内政治

完了
  • 保守的で独裁的なプレイスタイルをより面白く、より「競争的」で、そのうえよりやりがいのある形に変えた。
    (「競争的」は他の政治体制と張り合えるような、という意味かな)
  • 一党独裁制のようなゲーム後半の独裁体制のために特殊な法律が用意して、そうして権力を維持することのメリットと反動がより大きくされている。
    これが完了に含まれているのは、これ以上改善する気がないからではなく、あとで述べる正当性や国家の栄誉(national pride)の一部としてさらなる改善を検討しているから。
改善
  • 国のあり方の多様性を高める新法律を導入し、プレイスタイルの幅を増やした。
  • 特に移民法について、移民を完全に許可するかしないかではなく、どのようなタイプの移民を奨励/抑制したいかという観点で改善を続けている。
新たな目標
  • 政権の正統性をもっと面白くする。
  • 政権の強さはその成功と失敗に基づくようにし、正統性の高い政権は場当たり的に倒れるのではなく、そのまえにまず正統性が蝕まれるはずである。
  • 国家の栄誉(national pride)のコンセプトを導入して、国の行動によってそれが増減し、それが正統性に影響を与えるようにする。
  • 差別を存在するかしないかの二分法にするのではなく、法律とは別の要素として影響するようにする。またそれに関連付けて同化をもっと意味があるものにする。
感想:外交や戦争の成否が国内政治に影響を与えないことも引っかかっていました。戦争に負けたら批判が高まり革命が起きたりするはず。今後はその方向で調整される模様。
移民はまず国内の移住と国外との移住を分けてほしいかな。
差別も法制度を変えても急に無くなるようなものではないので、もっと現実的なかたちに変わるのは期待大。

その他

新たな目標
  • 企業が施設を所有/拡張できるようにしたり、キャラクターや政治に関与することでより存在感のある要素にする。
  • 大規模経済で貿易が過剰に複雑になりすぎることの解決策を見つける。自律投資システムのように、法律に基づいて自律的な貿易を許可するような方法で。
感想:企業が単なるボーナス発生装置でなくなるのも面白そうですね。あと訳さなかったけどローカル価格にかかわる仕様変更はひとまず完了のようです。非常にわかりにくい仕様ですが、工場をどこに立てても同じなのは不自然だったので、これはこれでいいかも。

[VIC3]市場価格/現地価格の情報 1.5.1

 ver1.5.1アップデートで施設情報(のポップアップ)から直接見られなくなったので現地価格が廃止されたのかと思ったけどまだありました。商品ごとの詳細データで見られます。たぶんそこでしか見られない。単純に不便になった。

1.5.0では青枠のところに現地価格が表示されていたがなくなった。
赤枠のところの高い/安い/普通アイコンは現地価格に対応しているので目安にはなる

現地価格の計算

現地価格は全国共通の市場価格とプロヴィンスごとの需給から計算されるローカル価格(非表示)から合成されるわけです。
市場価格は商品にそれぞれ設定されている基本価格にたいして、需要が供給の2倍以上あれば+75%に、逆に供給が需要の2倍あれば安くなり-75%に変動します。これを上限、下限としてその間は次の式に従って線形に変化。


これを覚えたり計算したりする必要はなくて、(たとえば生産が)2倍以上あれば-75%、半分以下なら+75%、その間は比例して変動!と覚えておけばOK。ある程度プレイしていればこれは大丈夫ですね。

んでは算出に関わってはいるがどこにも表示されないローカル価格(私の造語ですが)のほうはどう計算されているか……どうやらこれも同じ式を使っている模様。


鉄が全国市場にもほぼなく市場価格は上限70㍀の状態。
上の3州は生産がゼロ、消費はそれぞれ違うけれど、いずれも現地価格(市場価格とローカル価格から算出される)は上限に張り付いています。
一番下のバルチスタンだけは生産があり、消費を大幅に上回っている状態。市場価格からの影響は50%なので、市場価格が上限(x50%)、ローカル価格が下限(x50%)でちょうどその中間=基本価格と同じ40㍀になっている。

これは石炭。表示されている州では生産がなく、わずかに消費されるのみ。
バルチスタンでは市場価格35.9㍀(x40.5%)、ローカル価格は上限の52.5㍀(x59.4%)とすると現地価格45.8㍀にちょうど合いますね。州ごとに価格が微妙に異なるのはインフラ不足などで市場アクセスに差があるから。

石炭のような資源はPOP用や都市センター用にどのプロヴィンスでも需要があるのに生産はごく一部のプロヴィンスでしかできません。つまり上のSSのようにローカル価格はあちこちで上限に張り付く状況が普通に起きるわけで…ちょっと影響が極端な仕様な気がします。

というわけでこれを踏まえて次の記事でもう一度まとめます。ほんとうにこれ説明しにくい。




[Vic3]1.5betaの1.5.1

 1.5ベータの最初期版では経済以外にも軍事にテコ入れがありましたがUIが酷い等々でだいぶ遊びにくくなってしまった。次のアプデでは多少良くなるのかな?

まだなんとも言えませんが、とりあえず軍事はしばらくそっとしてくことにしてそれ以外の変更点をdev日誌から抜粋して意訳。正確なニュアンスは原文を見てください。私のコメントは太字

dev日誌#96

人口増加

人口が増えすぎること、特にプレイヤーの効率的な運営の国ではそれが問題になっていた。現在の設定は過剰すぎた。
実際にプレイしていても、特に最初から人口が多い国では人口インフレが激しく、生産力をいくら高めても人口増に追いつかず失業者があふれることがあった。

生活水準(SoL)ごとの出生率()と死亡率()と差し引きでの増加率()。実線が新バージョンで点線が1.5以前。
  • 出生率と死亡率がともに引き上げられたので世代交代が早まる。支持者と過激派は早く減少し、識字率は教育アクセスの値に近づきやすくなる。
  • 人口の増加率はSoL20~25あたりが最も高い。
  • SoL50以上では自然増加しなくなる。豊かな国の人口増は主に移民によって構成されることを反映するため。
  • 失業者がいるプロヴィンスではそれに応じた出生率ペナルティが付く。
  • 都市センターのサイズを技術開発によって倍増させるようにしてより多くの雇用を生み出すことにした。それは低賃金のサービス業(特に1.5ではプロヴィンス内でしか消費されないため)になるだろうが、自給自足農場を使い果たしたあとにそれに変わる雇用を提供することで労働力プールに弾力性を持たせておくため。
  • 副次的な影響としてPOP数も全体的に減り、ゲームのパフォーマンスが向上する。

利益集団

異なる国の利益集団が異なるメカニズム的影響を持つようよりカスタマイズされる。特に宗教的グループでそれが顕著。
例えば儒学者は出生率を上げる「産めよ増やせよ」の特性のかわりにSoL低下に伴う過激派の増加を抑える「禁欲主義」を持つ。

属国への法律の強制

もともとは Sphere of Influence のコンテンツとして準備されていたものを実験的にベータに実装。現在はアルファ版程度の作りで、最終的には次のような改善点が考えられる。
  • 即座に法制定プロセスが始まるのではなく、請願のようなイベントになるとか。
  • 属国タイプによって矯正できる場合とできない場合を分けるとか。
  • 政治運動のように「宗主国ブースト」を与え制定を簡単にするとか。

施設の雇用

施設は赤字にらない限り雇用する(そして赤字になると解雇する)ループを繰り返さないようになった。施設は次週まで雇用を続けた場合の収支を予測し、赤字になる場合には雇用しなくなる。

施設間で労働者を奪い合う際、現在は雇用に空きがあり現行賃金で働く人が見つからないとき、施設は賃上げをして他の施設から労働者を引き抜こうとする。これはその施設の生産性が対象の施設より高いときにはうまくいくが、逆のときには引き抜かれた方も賃上げをして労働者を取り戻そうとする。このプロセスでは労働者が豊かになるだけで施設は何も得られない。次のアプデからは施設はターゲットにする施設よりも生産性が高く、かつ引き抜き後にも生産性が高いままであるときに賃上げを検討するようになる。
市場経済的にはそれで問題ないように思えるが、このゲームでは生産性=余剰の利益→資本家への分配→投資プールに回るお金なので、労働者の取り分が多すぎ、余剰の利益が減りすぎると経済システムが狂うのでしょう

ローカル市場が商品価格に与える影響については調整も含めて言及なし。しばらくは現在のバランスで行くようです。

[Vic3] ver1.5 betaの産業

以前から告知されていましたが1.5 betaでの産業周りの変更が大きかったので取り上げます。

9/6~8時点のバランスなので今後調整される可能性はあります。

商品価格がローカルの需給の影響を受けるように

今までは生産された商品は全国で統一された市場に送られ、市場全体の需給のみで価格が決まっていました。今後はローカル、つまりプロヴィンスごとの需給の影響も受けて売買価格が決まります。

商品の価格は3つに区別されました
  1. 現地価格-施設が売買するときに使う価格
  2. 市場価格-従来の価格のこと。市場全体の総需要/総供給から算出される。
  3. ローカル価格-ただしこの用語は使われず価格も表示されません。たぶん現地価格とどう違うのということになるからではと思う。プロヴィンス内の需要と供給によって決まるっぽい。
商品ごとに基本価格が設定されていて、市場価格は需要が供給の二倍以上あるとき+75%まで高くなり、供給が需要の二倍以上あるときには-75%まで安くなります。これは従来とおなじ。

青で囲った価格設定の項

どう受けるか。上の例だと市場価格x60%とローカル価格x40%が実際の売買価格。上限はいずれも基本価格の+75%。これは以前と変わらず。


市場が現地価格に与える要因を細かく見ると、
基本値は75%でこれはどの国も共通。
テクノロジーで最大+20%
伝統主義で-15%、未編入州では-10%
これに市場アクセスの値(100~0%)が掛けられます。市場アクセスは旧verからあるもの。

これが市場価格から受ける影響で、100%から引いた残りがローカル価格の影響。

最序盤には市場価格60~70%の地域が多いです。
100%なら旧バージョンと同じく全国市場での需給のみで価格が決まることになりますが、最大値はたぶん95%かな?つまり時代が進んでもわずかにローカルの影響は残る。

実際の比較

東北と関東に工具工場を一つ建てた。
東北には原材料である木材施設があり、工具の消費先はなし。
逆に関東には工具を消費する施設があるけど木材施設はなく、ほぼ州外から仕入れています。

原材料の軟材価格は東北が17.5、関東が29.5なので1.7倍違います。関東でも多少生産されているのは百姓農家が作っているから。
百姓が生産/消費する物品は需要/供給がゼロにならないので価格のローカル影響が少しマイルドになるかも。


工具の売値は関東のほうが1.5倍高い。東北ではまだ生産が半分しか行われていないけどこれだけの差がある。


どちらも生産は上限まで行われている時期。
利益は同じくらいですが、原材料費や売上にだいぶ差があることがわかります。

結論

影響めちゃくちゃある

材料の供給がないプロヴィンスに工場を建てると材料の調達価格が跳ね上がります。じゃあ材料のあるプロヴィンスに建てると、材料が工場に安く買い叩かれるのでは…と思ったけどそうはならず。
プロヴィンス内に需要がないばあい、生産された商品は非常に安い価格で全国市場に流れます(*)。その差額は輸送費のようなものと考えるとわかりやすいけど、ゲーム的にはただ消滅するだけ。
つまり材料を生産する施設と、それを消費する工場を同じプロヴィンスに建てるのは、材料の販売価格を上げることができ、材料の調達価格は下げられるのでwin-win。

(*)正確には、全国市場の価格は今までどおり全国の総生産量/総消費量を見ています。なので東北で生産される軟材すべてが東北で消費されるとしても、東北で生産量を増やすことは全国市場での軟材価格を下げる効果があります。

原材料から最終産物の消費までひとつのプロヴィンスで行うことは不可能なのでどこかで切り離さないといけない。このゲーム、材料の調達価格を商品価格へ転嫁することができないので、仕入れが高価で商品の売値が安いと経営が成り立たないことがありそう。つまり全国的に需要はあるのに生産できないこともあるかも。ざっくりプレイした感覚では、需要か供給のどちらかでも同じプロヴィンス内にあれば経営は成り立ちそう。

ゲームバランス的には、序盤プレイ/中小国プレイが大きな影響を受けるぽい。大国やゲーム後半は影響を受けにくい。もともと序盤はバランスがシビアなのにより一層シビアになる感じ。しかも価格への影響を直感的に把握しにくいので今まで以上に産業がとっつき難くなった。導入の趣旨はわかるけれどちょっと厳しすぎるんじゃないかと思います。今のところ。

まとめ

1.工場は商品需要か材料供給のどちらかがあるプロヴィンスに建てる
2.伝統経済は早く卒業し、証券取引所を早めに発明する。
全国市場の影響値を大きくすることは、商品が州境をまたぐときのロスを減らす


Vic3 Voice of People(とver1.3)

ver1.3で変わったのは法律の制定システム、革命まわり。新規追加要素がアジテーター。

VoP購入で追加されるのはフランス風UI(今のところ戻すことできず?)とフランス絡みのイベント、フランス独自のイデオロギーかな。フランスの追加要素は突っ込みどころが多くてそれはそれで楽しいのですがまず法律制定の変更点から。

法律

これまでは180日ごとに成否チェックが起き、成功、前進、論争、引き伸ばしの4パターンが割り振られた確率に従って起きていた。「成功」を引けたら法律制定。引けなければ引けるまで(か撤回するまで)イベントが起きて確率が上下するシステムだった。新システムでは運任せ要素も残しつつ妥協や譲歩を重ねて成立へ向かう駆け引き要素が増えた感じ。

新システムでは導入・検討・採用の3フェーズに分かれ、1回成功するごとに次のフェーズへ進む。つまり成功判定を3回得られなければならない。成否チェックは基本180日ごとから100日ごとになったが、全体としては時間がかかるようになった。

各フェーズで何が違うかというと、たぶん何も違わなそう(起きるイベントがもしかしたら違ったりするのかも)。単純に成功チェックが3回必要になっただけと捉えて良さそう。イベントで変動した成功率は次のフェーズにも引き継がれるので最初に成功率が10%だったからといって0.1x0.1x0.1=1000回に1回しか通らないというわけではない。

「後退」は原語だとsetback、つまり撤退とか挫折という意味。3つ蓄積されると自動的に法律は廃案になる。廃案や自分で撤回した場合の再提出までのクールダウンは1年→2年に伸びている。

後退ポイントはバッドイベントで成功率が0%以下になった場合に付き、かわりにそれまで溜まった補正がリセットされる。また後退ポイントと引き換えに成功率を多めにあげるイベントもある。つまり駆け引きに使うライフのようなもの。

「引き伸ばし」の原語stallは失速。stallを後退と訳す方がわかりやすいと思う。それぞれの発生率の計算式は従来どおり。

だけどアジテーターの支持によって大幅に成功率が上がることもある。

アジテーター

アジテーター・扇動者は自分が関心のあるいくつかの法律の制定を常に市民にけしかけている。

プレイヤーが流浪のアジテーターを招聘することもできるし、いつの間にか勝手に入国していることもある。国外追放は2年に一度だけ可能。

アジテーターを政府側IGのリーダーとして迎えることや、政府外IGの現リーダーを国外追放してアジテーターとすることもできる。

法律制定の政治運動に関わることと、時々イベントに関わることを除くと国民への影響はあまりない模様。たとえば人権意識を高めるとか、差別や人種対立を煽るとかはシステム的にはなさそう。

アジテーターを招聘するには国境が開かれており、また差別対象であってはならない。このハードルがわりと高い。それが変革できるならその頃には他の変革も可能になっていてアジテーター呼ぶ必要ないじゃん、というケースも多い。

そのうえアジテーターによる政治運動は成功率に大ブーストがかかるが反対派が弱体化するわけでもないので結局内戦に突入することもある。

反乱

反乱プロセスも変わりました。あまり面白みがなさそうなので割愛。

続くかも!

SImCity2013大炎上事件から10年

 Automatonの記事を見て思い出しました。2013年3月に起きたあの騒動を・・・。この記事はCities2発表に絡めて期待表明が中心ですが、元ネタになったPC Gamerの記事はSimCityシリーズを殺すことになったあの大災厄、と失敗の裏話が中心のキツめな内容です。

私は当時別ブログで結構扱っていました。このへん

オフモード&エージェントシステムの欠陥の話

オフモード&エージェントシステムの欠陥の話

フォーラムを漁っていて初めて知った記事。 Rock,Paper,Shotgunの3/12のものから抜粋。随分前のだからすでに有名かもしれない。オフモードに関するMaxisの説明は事実ではないという話と、かなり早くから指摘されていたエージェントシステムの問題点。 Rock,Paper,Shotgunより Maxisスタジオのリーダーのルーシー・ブラッドショーはPolygonとKotakuで「相…


PC Gamerの内容を簡単にまとめると

  • ザ・シムズに触発されて新しいシミュレータエンジンを作ろうという話になった
  • そのエンジンによる新しいSimCityは個々の住人、車、ビジネスの挙動を、もっと有機的で現実色ある市民生活として再現するようモデル化されるはずだった。(this SimCity would model the behavior of individual people, cars and businesses to more organically and realistically replicate city life.)
  • EAの要望はマルチプレイ対応くらいだった。それは当時の流行で、Maxisのメンバーも大賛成だった。
  • マルチ要素はすぐにゲームの中心となり、主要なセールスポイントになった。
  • ローンチ後すぐにサーバーパワー不足で大ロックダウンが起きた。用意されていたサーバーは現実に必要なぶんの1割だった。
  • ユーザーを苛つかせていたオンライン接続必須の条件を説明するために責任者がステートメントを発したが、そこでは海賊版対策であることが述べられていなかった。
  • SimCity4は海賊版に悩まされたので対策が必要だった。またSimCity2013をオンラインとすることで、EAは(プラットフォームの)Originをプッシュしたがった。
  • メンバーはシムズのようにDLCを繰り返しだす息の長いプロダクトにするつもりだったが、EAはそう判断せず、SimCity2013で蓄積された資産が取り入れられたモバイル版のSimCity Builditをリリースした。

以下私の振り返り感想

「新しいシミュレータエンジン」の目玉はエージェントシステムのことで、上の私の記事でも触れていますが、これがまず大外れでした。市民一人ひとりの生活をシミュレートしてもそれが都市開発ゲームを面白くするだろうか?と思いましたが、現実には想像よりさらに悪く、せいぜい都市内の移動をシミュレートしているだけでした。その移動も、最短距離を求めて大通りを無視しダート道に大渋滞を作るくらい粗末なものでした(この欠点はリリース後に鳴り物入りで修正されました)。

市民は家を出ると最も手近な職場へ行き、職場を出ると最も手近な家に帰っていきました。つまりシムが通う職場、帰る家が毎日変わる。日が暮れるまでに職場へ着き、夜が明けるまでに家に帰れた場合は。たどり着けないことも珍しくありませんでした(たどり着けなかったときどういう処理が行われたかは覚えてない…)。緊急車両は他の車と同じようにスタックし、通学バスとゴミ収集車は夕方まで迷走しました。

ルーシー・ブラッドショーはオンライン接続必須な理由について、多くの処理をサーバー側で行っているからだと説明しました。実際には接続が切れても20分はプレイが問題なくできたので、都市内の処理はほぼ完全にクライアント側で行われていることは明らかだったし、やはりサーバー側は処理に関わっていないと匿名のリークもありました。これが海賊版対策であることは多くの人が気づいていたでしょうから、正直に説明して海賊版チェックの頻度を落とせば理解を得られたのではと思います。

マルチプレイについては…楽しんだ人もいたでしょうが、SimCityシリーズはもともと2時間とか4時間適当に街を作って気が変われば作り直す(気が向けば長く続けるけど)ようなプレイをしていた人が多かったと思います。なので膨大な放棄都市が積み上がることは避けようがなかった。MMOを念頭に置いたマルチコンセプト自体合っていなかったのだと思います。

Citiesはよくできていますが、SimCity4.5くらいの内容で、SimCity2013的な要素はほとんど持っていません。だから都市開発シムが断絶しなかったという点以上には2013の開発者が肩入れする理由はないように思えます。

が、そういう過去の失敗はさておき思い出話を読むのは楽しいし、Cities2が楽しみですね、という話でした。おしまい。

戻ってきました

 ブロック編集機能は使いやすくて良かったんですが、無料版のWordpress.comではできることが少なくて・・・。有料版も考えましたが年に3ポストくらいしかしないのでBloggerで続けることにして、また以前使っていたテーマに戻しました。

特に意味のないSS